通勤電車で読んでいる本

中公新書で「能の意識 機械の意識」と言う書籍が出版されている。著者は渡辺正峰氏である。

まだ読み始めたばかりだが、結構面白い。能の中の「構造」とは異なり、「意識」を取り扱っている。構造ではないので、ニューラルネットワーク、シナプス、神経伝達物質といった、脳の中の構成要素はほとんど出てこないし、それを理解しないと書籍の内容が理解できないという類のものではない。

意識であるから、書籍の出だしで、カントの「我思う故我有り」という有名な言葉が紹介され、それから、意識とは何かの説明に入る。この説明は結構考えさせる。あまり意識していなかったからだ。

そして、意識がなんであるかがわかった段階で、その意識は脳の中に存在するはずであるとしながらも、脳の構造(ニューロンの集合)は情報の伝達系を構成するものだから、その中には意識というものは存在しないとし、どこに意識があるのか、へと言及してゆく。

読み始めであるからこの程度までしか知らないが、最終的には現在の最先端の研究成果まで紹介してくれるようである。

私は、生物学は弱い。殆ど理解できていない。だから、これまで、脳の働きとか、人間の思考過程を解説した書籍を何冊か購入したが、いずれも脳の構造の説明が入り、それを理解していないと、先に進めないものばかりだった。そのため、購入したが中途で読むのを辞めてしまっていた。だから、その書籍に何が書いてあるのか理解できなかった。でも、今回の書籍は、脳の構造の理解が中途半端でも、内容を読み進める事が出来る。

久し振りに通勤電車の中で読むのが楽しみになる書籍である。

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