先日、何気なく購入した書籍が久しぶりに面白い本だ。
書籍名は「トポロジカル物質とは何か」である。講談社のブルーバックスとして、今年の1月20日に発行された。
著者は、長谷川修司という理学博士だ。

私は、まだこの書籍の1/3程度を読んだだけであり、未だ、トポロジカル物質についての記述までは読み進んでいない。
今読んでいるところは、超電導に関する解説部分である。でも、この説明が面白いのである。
超電導と言えば、大学の時に学んだ。物質を絶対零度近くまで冷却すると、ある温度で抵抗値が急にゼロになる現象であると教えられたことを覚えている。何故、抵抗値がゼロになるかの理論的説明は教わった記憶は無い。私自身もどうしてそうなるのか、そのメカニズムを考えようとしたことすらない。
でも、この書籍はその理論的説明がなされている。目から鱗が剥がれる思いだった。さらに、常温超電導についても説明が及び、常温超電導はどうして起こるのかの理論的解明は出来ていないと解説している。
絶対零度付近で生じる超電導は、電子2個が対(クーバー対)になって移動するらしい。絶対零度付近では物質のエネルギーが殆どゼロになり、電子の移動を妨げる原子核とか、トラップとかのエネルギーも小さくなるので、電子が自由に移動できるらしい。対して、常温超電導は、電子の移動を妨げる原子核、トラップ等が存在するので、絶対零度付近で生じる超電導の理論では説明できないらしい。
現在、多くの研究者が常温超電導の理論的説明を解明しようと努力しているようである。
この書籍は、超電導の説明だけでなく、多くの現象、トンネル効果、電子スピン、量子ホール効果等々、を解説している。そして、最後にトポロジカル物質の説明へと続いている。
最新の研究部門の説明でありながら、難しい数式は全く使わずに行っているので、部外者であっても興味をもって読むことができる。
本当に、お勧めの本だ。
